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カーメイト(7297)― 現金105億円・会社の値段69億円。それでも手が出せない会社の読み方

この面に書いてあること

まず、数字は本当に変です清原式で数えると、東証で6位でしたそれでも手が出せない理由 ① 1日に600万円しか売買されていないそれでも手が出せない理由 ② 創業家が議決権の45.94%を持っている安いまま32年たっていますいっぽうで、こういう数字もあります
この面の見出しをそのまま並べたものです(上から順に読む必要はありません)。

四季報を開くと、この会社は明らかに変です。会社を丸ごと買う値段より、会社が持っている現金のほうが多い。では買えばよいのか。答えは「数字は本物。ただし実行できない」で、その理由は財務ではなく株主名簿と出来高にあります。

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🔴 口座の開設・維持が無料でも、売り買いのたびに手数料がかかります。松井証券=1日の約定代金の合計が50万円までは0円(100万円までは税込1,100円/25歳以下は金額にかかわらず無料)。DMM株=現物で5万円以下55円(10万円以下88円・20万円以下106円・50万円以下198円)。2026年8月20日に各社の公式ページで確かめました。3社ぶんの内訳は手数料の目安にあります(変わりますので、お申し込みの前に必ず各社の公式で最新をご確認ください)。

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まず、数字は本当に変です

株価(2026年7月31日終値)870円(前日比 −15円)
時価総額69.0億円(発行済 7,928,885株)
現金及び預金105.7億円(2026年6月末)
有利子負債13.0億円
差し引き92.7億円 = 会社の値段より 23.7億円 多い
純資産153.5億円(1株あたり 2,155円)
PBR0.41倍(解散価値の4割の値段)
自己資本比率76.3%

つまり「69億円払って会社を買うと、金庫を開けた時点で105億円あり、工場も社員640名も商品もタダで付いてくる」という計算になります。

清原式で数えると、東証で6位でした

流動資産166.1億円
投資有価証券 × 70%25.7億円 × 0.7 = 18.0億円
負債合計−47.7億円
ネットキャッシュ136.4億円
ネットキャッシュ比率1.95倍(東証全銘柄で6位/出典=2027年3月期第1四半期決算短信)

この数字は2026年7月31日に発表されたばかりの第1四半期決算短信から取っています。上位100社の表はこちら

それでも手が出せない理由 ① 1日に600万円しか売買されていない

1日の売買代金600万円(2026年7月31日)
1日の出来高6,300株
売買が成立した回数1日36回
四季報の浮動株6.6%(特定株 78.5%)

市場に出ている株は時価総額の6.6%=およそ4.5億円分しかありません。買い集めようとした時点で自分で株価を押し上げてしまい、69億円では買えません。そして売りたいときに売れません。100万円ぶん持っただけでも、1日の売買代金の6分の1になります。

それでも手が出せない理由 ② 創業家が議決権の45.94%を持っている

筆頭株主有限会社エム・テイ興産 45.94%(村田会長の資産管理会社/2026年3月末)
上位10株主の合計75.82%

会社を解散させる、あるいは完全に自分のものにするには、株主総会で3分の2(66.7%)の賛成が要ります。エム・テイ興産が45.94%で反対したら、残りの株を1株残らず集めても54.06%にしかならず、3分の2に届きません。敵対的な買収は、法律上ここでは成立しません。

さらに、買収を仕掛けるなら通常3〜5割の上乗せが要るので、69億円ではなく90〜105億円が必要になります。解散して純資産153億円を受け取るにしても、社員640名の退職金、結城工場と物流子会社の整理、在庫の処分、清算時の税金、取引先との契約解消が先に引かれます。

安いまま32年たっています

上場時(1994年9月)の時価総額256億円
いまの時価総額69.0億円 = 0.27倍
売上高の推移159億(22/3) → 166 → 160 → 155 → 146億(26/3)。5年で1割減
ROE1.9%(会社予想3.7%)。153億円の元手で3億円しか稼げていません
会社予想の当たりかた上方修正0回・下方修正3回。経常利益は期初予想の0.5倍。ただし26年3月期は予想4.79億→実績6.53億で上振れました

市場は32年間この会社を買いませんでした。「割安」ではなく「割安のまま動かない」状態が続いているということです。PBR0.41倍は、市場が正しい可能性もあります。

いっぽうで、こういう数字もあります

配当年30円を維持。純損失3.3億円を出した2025年3月期でも減配しませんでした
配当利回り3.44%(100株=87,000円で年3,000円)
配当の原資手元に現金105億円。当面枯れる水準ではありません
2027年3月期の会社予想営業利益 +37%・純利益 +103%
東証の要請PBR1倍割れの改善要請の対象そのもの。すでに自己株式を11%保有しています
季節性上期が赤字・下期(冬物)で稼ぐ会社です。会社自身も上期は純損失1.1億円の予想を出しています。第1四半期が赤字でも、それは毎年のことです

この1社から言えること

「安い理由」は財務諸表ではなく株主名簿に書いてあることがある

ネットキャッシュ比率で東証の上位100社を並べたところ、100社すべてが1倍を超えていました。それでも本業が黒字で・売買代金が0.5億円以上あって・筆頭株主が3分の1未満をすべて満たしたのは5社だけでした。カーメイトは3つのうち2つを欠いています。

財務だけを見ると、市場が間違っているように見えます。株主名簿と出来高まで見ると、市場が値段を付けられない理由が分かります。

上位100社の表を見る →カーメイトの銘柄ページ →

この数字を、ご自分で確かめるには

上の計算に使った数字は、ぜんぶ無料で見られるものです。元にした株価やPERは、株探の銘柄ページを開けばその場で最新のものが見られます(株探は当サイトの数字の出どころで、紹介料はいただいていません)。

🧮 この式の根拠🧰 自分の銘柄でやる道具📁 数字の入手先の一覧

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口座を開いても、このサイトが銘柄をおすすめすることはありません。他社もふくめた一覧と、この表記について詳しくはこちらに書いています。