ホーム > 現金が時価総額より多い会社 > カーメイト(7297)
四季報を開くと、この会社は明らかに変です。会社を丸ごと買う値段より、会社が持っている現金のほうが多い。では買えばよいのか。答えは「数字は本物。ただし実行できない」で、その理由は財務ではなく株主名簿と出来高にあります。
🔴 口座の開設・維持が無料でも、売り買いのたびに手数料がかかります。松井証券=1日の約定代金の合計が50万円までは0円(100万円までは税込1,100円/25歳以下は金額にかかわらず無料)。DMM株=現物で5万円以下55円(10万円以下88円・20万円以下106円・50万円以下198円)。2026年8月20日に各社の公式ページで確かめました。3社ぶんの内訳は手数料の目安にあります(変わりますので、お申し込みの前に必ず各社の公式で最新をご確認ください)。
🔴 この2社(DMM株・松井証券)では、1株(単元未満株)の新規の買付はできません(売却の扱いと費用は会社ごとに違います=市場でそのまま売れるとはかぎらず、買取請求などの手続きと費用がかかる会社があります。金額は当サイトでは書きません=押す前に各社の公式でご確認ください。1株ずつ買いたい方は、単元未満株の扱いがある会社の一覧をご覧ください)。お申し込みが要るのは、リンク先を実際にお使いになる場合だけです(証券2社は口座の開設、楽天ブックスは本の購入)。口座の開設・維持が無料でも、売り買いのときの手数料は別にかかります(金額は各社で違い、変わります=各社の公式の手数料ページの一覧でご確認ください)。会社四季報は有料の本です。内容は変わりますので、お申し込みの前に必ず各社の公式ページで最新をご確認ください。この枠に出しているのは、当サイトが紹介料を受け取る3社だけです。選んで良い順に並べたものではありません。紹介料を受け取らない会社もふくめた一覧はこちらにあります。この枠の中の並び順は、社名のよみの五十音順です(以前の決め方はこちら)。当サイトは順位づけも優劣の評価もしていません。口座を開かずに数字だけ確かめたい方は、各社の公表資料や証券会社の公開ページでご覧いただけます。そちらは無料・登録不要で、当サイトには1円も入りません。| 株価(2026年7月31日終値) | 870円(前日比 −15円) |
| 時価総額 | 69.0億円(発行済 7,928,885株) |
| 現金及び預金 | 105.7億円(2026年6月末) |
| 有利子負債 | 13.0億円 |
| 差し引き | 92.7億円 = 会社の値段より 23.7億円 多い |
| 純資産 | 153.5億円(1株あたり 2,155円) |
| PBR | 0.41倍(解散価値の4割の値段) |
| 自己資本比率 | 76.3% |
つまり「69億円払って会社を買うと、金庫を開けた時点で105億円あり、工場も社員640名も商品もタダで付いてくる」という計算になります。
| 流動資産 | 166.1億円 |
| 投資有価証券 × 70% | 25.7億円 × 0.7 = 18.0億円 |
| 負債合計 | −47.7億円 |
| ネットキャッシュ | 136.4億円 |
| ネットキャッシュ比率 | 1.95倍(東証全銘柄で6位/出典=2027年3月期第1四半期決算短信) |
この数字は2026年7月31日に発表されたばかりの第1四半期決算短信から取っています。上位100社の表はこちら。
| 1日の売買代金 | 600万円(2026年7月31日) |
| 1日の出来高 | 6,300株 |
| 売買が成立した回数 | 1日36回 |
| 四季報の浮動株 | 6.6%(特定株 78.5%) |
市場に出ている株は時価総額の6.6%=およそ4.5億円分しかありません。買い集めようとした時点で自分で株価を押し上げてしまい、69億円では買えません。そして売りたいときに売れません。100万円ぶん持っただけでも、1日の売買代金の6分の1になります。
| 筆頭株主 | 有限会社エム・テイ興産 45.94%(村田会長の資産管理会社/2026年3月末) |
| 上位10株主の合計 | 75.82% |
会社を解散させる、あるいは完全に自分のものにするには、株主総会で3分の2(66.7%)の賛成が要ります。エム・テイ興産が45.94%で反対したら、残りの株を1株残らず集めても54.06%にしかならず、3分の2に届きません。敵対的な買収は、法律上ここでは成立しません。
さらに、買収を仕掛けるなら通常3〜5割の上乗せが要るので、69億円ではなく90〜105億円が必要になります。解散して純資産153億円を受け取るにしても、社員640名の退職金、結城工場と物流子会社の整理、在庫の処分、清算時の税金、取引先との契約解消が先に引かれます。
| 上場時(1994年9月)の時価総額 | 256億円 |
| いまの時価総額 | 69.0億円 = 0.27倍 |
| 売上高の推移 | 159億(22/3) → 166 → 160 → 155 → 146億(26/3)。5年で1割減 |
| ROE | 1.9%(会社予想3.7%)。153億円の元手で3億円しか稼げていません |
| 会社予想の当たりかた | 上方修正0回・下方修正3回。経常利益は期初予想の0.5倍。ただし26年3月期は予想4.79億→実績6.53億で上振れました |
市場は32年間この会社を買いませんでした。「割安」ではなく「割安のまま動かない」状態が続いているということです。PBR0.41倍は、市場が正しい可能性もあります。
| 配当 | 年30円を維持。純損失3.3億円を出した2025年3月期でも減配しませんでした |
| 配当利回り | 3.44%(100株=87,000円で年3,000円) |
| 配当の原資 | 手元に現金105億円。当面枯れる水準ではありません |
| 2027年3月期の会社予想 | 営業利益 +37%・純利益 +103% |
| 東証の要請 | PBR1倍割れの改善要請の対象そのもの。すでに自己株式を11%保有しています |
| 季節性 | 上期が赤字・下期(冬物)で稼ぐ会社です。会社自身も上期は純損失1.1億円の予想を出しています。第1四半期が赤字でも、それは毎年のことです |
ネットキャッシュ比率で東証の上位100社を並べたところ、100社すべてが1倍を超えていました。それでも本業が黒字で・売買代金が0.5億円以上あって・筆頭株主が3分の1未満をすべて満たしたのは5社だけでした。カーメイトは3つのうち2つを欠いています。
財務だけを見ると、市場が間違っているように見えます。株主名簿と出来高まで見ると、市場が値段を付けられない理由が分かります。
上の計算に使った数字は、ぜんぶ無料で見られるものです。元にした株価やPERは、株探の銘柄ページを開けばその場で最新のものが見られます(株探は当サイトの数字の出どころで、紹介料はいただいていません)。
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口座を開いても、このサイトが銘柄をおすすめすることはありません。他社もふくめた一覧と、この表記について詳しくはこちらに書いています。